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今年も“算定基礎届”の提出時期が近づいてきました。社会保険業務にたずさわる事務員にとっては、毎年の恒例行事ともいえるこの算定基礎。そろそろ、各年金事務所から事務講習会の案内が届いていることと思います。

届書提出のための準備は万端ですか? 提出期間は7月1日から10日(または指定された提出日)。できる事務員ならば、余裕をもって必要な用意をしておきたいところです。

〔6/19追記〕
平成29年度の算定基礎届等の提出要綱については次の通りです。

提出期間:平成29年7月3日(月)から7月10日(月)まで
提出先・提出方法:管轄の年金事務所へ持参するか、年金事務センターへ郵送(推奨)
照会先:管轄の年金事務所

標準報酬月額をきめなおす”定時決定”

「余裕をもって準備を…」とは言ったものの、定時決定*のために必要な算定基礎届にあたっては「4月・5月・6月に支払った報酬額」を「被保険者報酬月額算定基礎届」に記入することが必要。それが確定するまでは、書類を完成させることはできません。

定時決定とは…被保険者の実際の報酬と標準報酬月額との差をすり合わせるため、毎年1回、標準報酬月額の見直しを行うこと。

4・5・6月の支払報酬額確定前にできるのは、届書の作成に使うソフト“届書作成プログラム”を用意しておくことぐらいです。

届書作成プログラムの準備

デスク

届書の作成に使うソフトといえば、日本年金機構が提供する「届書作成プログラム」。2016年11月24日に最新版の「Version 16.00」が公開されており、日本年金機構公式サイトにおいて、新バージョンのプログラムを再インストールするよう呼びかけられています。

日本年金機構が提供する届書作成プログラムを利用する場合(日本年金機構)

その届書作成プログラムを利用するにあたり、初期設定ウィザードから必要な設定を行うわけですが…

届出書初期設定

年金機構のサイトでは、届書作成プログラムと合わせて操作説明書をダウンロードすることができます。ソフトのインストール方法などについては詳しく載っているので問題ないのですが、初期設定については「必要な初期設定を行います」の一言で片付けられてしまっています。

必要な設定

初期設定を完了するためには

  • 事業所整理番号
  • 事業所番号
  • 雇用保険適用事業所番号

といったような、一見まぎらわしい名前の番号をいくつか入力しなければなりません。それを確認するために必要なのが、初期設定ウィザードの中で「設定を行う上で必要な書類・情報」として挙げられている、次の3点の書類・情報です。

  1. 「適用通知書」または「納入告知書 納付書・領収証書」
  2. 健康保険組合・厚生年金基金に加入している場合は適用通知書などの情報
  3. 「雇用保険適用事業所設置届事業主控」

このうち②については「ご不明な場合は加入先の健康保険組合・厚生年金基金にお問い合わせください」とあります。全員が対象となる項目ではないので、ここでの説明は割愛します。

①の書類では「事業所整理番号 」と「事業所番号」を、③の書類では「雇用保険適用事業所番号 」をそれぞれ確認することができます。

いったいどのような書類なのか?手元に見当たらないが、どこで手に入るのか?次から順に説明します。

適用通知書と納入告知書

「適用通知書」は、事業者が社会保険に新規加入(適用)した際に発行される書類です。そして、毎月の社会保険料額の通知のため年金事務所から送られてくるのが「納入告知書」です。

保険料を金融機関にてその都度支払っている場合は、1.領収済通知書、2.領収控、3.納入告知書(納付書)・領収書の3枚綴りのものが届きます。

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日本年金機構公式サイト:http://www.nenkin.go.jp/index.html

保険料が自動で引き落とされる口座振替の手続きをとっている場合は、A4三つ折り程のサイズの「保険料納入告知額・領収済額通知書」が1枚のみ、毎月届きます。

納入告知書

どちらも発行者は日本年金機構(全国の年金事務所)です。つまり、「事業所整理番号」と「事業所番号」とは、社会保険に係る事業所の識別番号ということになります。

雇用保険適用事業所設置届事業主控

「雇用保険適用事業所設置届事業主控」は、「適用事業所台帳」とも呼ばれます。その名の通り、事業者が雇用保険に新規加入(適用)した際に発行されます。

雇用保険適用事業所設置届事業主控

また、事業所の名称や所在地・事業の概要などに変更のあった場合には「雇用保険事業主事業所各種変更届」の提出が必要です。

どちらも発行者は所管の公共職業安定所(ハローワーク)です。特に様式の変更などがない限り、最初に発行された事業主控が更新されることはありません。金庫などに大切に保管されているはずです。

適用事業所台帳を紛失?再発行のその前に

ハローワーク

社会保険の事業所番号が確認できる「納入告知書」は、毎月届くため問題ないと思います。それに対して、雇用保険の事業所番号を調べたいのに「適用事業所台帳が見当たらない!」という方、もしかしたらいるんじゃないでしょうか。

適用事業所台帳を紛失した場合は、発行元であるハローワークに再発行の手続きを依頼するよりありません。しかし、どこを探しても見つからないという場合には、もしかしたら「別の場所に保管されている」という可能性があります。

その別の場所とは「商工会」です。

労働保険事務組合である商工会

チェック

中小企業の事務処理にかかる負担軽減を目的として設立されている「労働保険事務組合」。それを兼ねている商工会に所属している場合、労働保険や雇用保険の事務手続きは商工会を通じて行っていることと思います。

そのため、ハローワークで発行される帳票類(雇用保険被保険者資格喪失届など)を、商工会が代わりに保管していることが考えられます。同じように、適用事業所台帳についても商工会で保管されているケースがあります。

事務所の中に労働保険・雇用保険関係の書類が見当たらないという時には、所属する商工会に問い合わせてみてください。案外あっさりと見つかるかもしれませんよ。

届書作成プログラム 初期設定の手順

ようやく必要な情報がそろったところで、初期設定ウィザードの入力を完了させてしまいましょう。ここまでくれば、あとの手順は簡単です。

  1. 管理情報設定
  2. 届出書管理情報

    「提出元ID入力」の空欄に、納入告知書に記載の「事業所整理番号」を入力。任意でパスワードを設定したら「次へ」をクリックします。

  3. 事業所情報設定
  4. 届出書事業所情報

    「事業所番号」の空欄に、納入告知書から「事業所番号(5ケタ)」を、「雇用保険適用事業所番号」 の空欄に、雇用保険適用事業所設置届事業主控(適用事業所台帳)から「事業所番号(11ケタ)」をそれぞれ入力。その他、必要事項を入力したら「次へ」をクリックします。

  5. 設定情報確認
届書設定情報

入力内容に間違いがないことを確認したら「完了」をクリックします。

届書作成プログラム

無事、初期設定を終えて届書作成プログラムを起動することができました。

算定基礎届の準備完了!

今回は、算定基礎届や賞与支払届など、健康保険・厚生年金保険の適用関係の手続きに利用する「届書作成プログラム」の初期設定についてご説明しました。

算定基礎届は「厚生年金保険及び健康保険の保険給付金の決定や、保険料の計算の基礎となる標準報酬月額を決定する」大切な届出です。正しく届出を行うことが、従業員ひとりひとりの年金・社会保険を適正に保つことに繋がります。

算定基礎届の実務は初めてという方もいると思います。なんだか複雑そうな手続きに不安を感じるのも無理はありません。

悩む

ですが、安心してください。毎年の手続きに頭を悩ませているのはベテラン事務員でも一緒です。

…自信満々に言うことか?

年に1回の大仕事。まず、久しぶりなので大体のやり方を忘れます。法改正や細かな手続方法の変更のため、講習会への参加も欠かせません。単に「たまには事務所から外へ出たい」という理由で参加してるような気もします。

とにかく、しっかりとした準備さえできていればベテランでも新人でも大差なく、必要な届出を済ませることができます。ひよっこ事務員の健闘を祈ります。私も頑張ります。

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